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第七十話 鈴花を、記録してください

last update publish date: 2026-10-15 10:38:57

青の紙を読んだ時、私はすぐには怒れなかった。

 怒るより先に、胸の奥が冷えた。

『最後に裁くべきは、鈴花です』

 白啓ではない。

 皇后様でもない。

 明霞姉様でもない。

 私。

 私自身を記録しろ、と青は書いた。

 しかも、そこに並んでいた言葉は、どれも私が見たくないものだった。

 白家を憎みながら、誰より白家の帳を読む目を持つこと。

 許さないことで自分を守っていること。

 記録する側に立ち、人を裁く快さを少し知ってしまったこと。

 吐き気がした。

 だが、一番嫌だったのは、反論できなかったことだ。

「鈴花」

 蘭々が私の顔を覗き込んだ。

 膝の包帯はまだ取れていない。

 けれど、彼女は当然のように私のそばに
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